11/20 カトマンズ〜チャリコット〜シンガティ : バス10時間
 2009年11月現在、シンガティまでローカルバスが走っている。270Rs。車をチャーターすると13,500Rsといわれた。1時間遅れて6時出発。荷物と人で身動きが出来ない。屋根の上にも荷物がある。ムレでダルバート休憩。横目で見ながらホテルのランチボックス(トースト、ゆで卵、果物、ジュース)をあける。昔のクーンブトレッキングの起点となるジリとの分岐点チャリコットを過ぎると道が悪くなり直線距離で12km程を3時間もかかった。シンガティに16時に到着。下りたところにあるロッジに入る。ルーム300Rs

カトマンズバスパーク
11/21シンガティ〜ジャガット(1150m) : 徒歩5時間
橋を渡ると商店が建ち並んだ街が開けていて朝から大勢の人達がいる。再び橋を渡り川沿い(ボーテコシ)の広い道を歩く。車の走れそうな道だ。1時間ほどでスリドバンに着く。ここも街並みが出来ている。今朝捕ったアサラという魚を売る少年達にであう。20〜30cmの魚が6匹で175Rs(約220円)。2時間ほど歩いて美人姉妹が店番をしていたトーニタールのバッティーでキッチンを借りて昼食。早速アサラを調理して唐揚げを作ってくれる。白身の魚でとても美味しかった。

シンガティ
 スリドバン付近から狭い谷の奥にガウリサンカール(7134m)がごつごつした山容を見せる。平らなところにはコード畑が収穫の時を迎え人々の働く姿があり、ボーテコシの両岸の急な崖ではスコップと鉄の棒で新しい道を造っている。気の遠くなるなるような仕事だが、1年か2年後にはチベットに続く道が出来ているのだろう。ジャガットの手前でロックハニーハンターにあった。しばらく見学。ジャガットのキャンプサイトで今回唯一日本人のトレッカーに会う。女性の一人旅だった。

ロックハニーハンター
11/22ジャガット〜シミガオン(2000m) : 徒歩6時間
 ジャガットから昔からの道になった。1時間30分でコングル。大きなトンネル工事がされていて、大型の工事機械やトラックが動いている。ここから先はまた広い道が出来ている。さらに1時間30分でチェッチェ。道路工事は上流に向かって続いている。吊り橋を渡って昼食。午後はここから500mちかい急登になる。1時間ほどで樹林帯を抜け、コード畑がひろがる斜面をさらに1時間登る。芝生の庭がひろがるロッジでテントを張る。
 

テントサイトで遊ぶ子供
11/23シミガオン〜ドガン(2700m) : 徒歩6時間
 ゴンバに出て、北側山腹をまき樹林帯を下る。ロールワリンコーラの流れが見える。この川の上流がツォ・ロルパだ。シスヌ(日本のイラクサ)が畑のように密集して生えていた。採集をしてスープを作ってもらう。アップダウンを繰り返し、ロールワリンコーラの流れの際まで下りるとバッティーが2軒あるテントサイトに着く。川の水面とほぼ同じところに寝ているので、もし今ツォ・ロルパが決壊したら・・・川の激しい音が眠りを妨げた。が、無事朝を迎えた。ドガンはリバーサイト・カルカともいわれるが地図には書いてない。

樹林帯からガウリサンカール
11/24ドガン〜ベディン(3690m) : 徒歩6時間
 霜が降りてテントはガチガチに凍っている。再び樹林帯に入る。樹相が変わって樅やシャクナゲが目立つ。ロールワリンコーラの支流にかかる屋根付きの橋をわたり、丸太だけの橋をわたり、1時間半過ぎ本流にかかる金属製の吊り橋が壊れていて右岸に渡れない。左岸に新しい道が出来ていた。右岸の支流の吊り橋(今は使われていない)の谷奥にガウリサンカールが見える。木の橋を渡り右岸に出る。しばらく行くと稜線から来る道と合流する。正面にチョプツェ(6685m)が真っ白なヒマラヤ襞を見せている。

何故か屋根がついた橋
11/25ベディンーナガオン(4180m) : 徒歩2時間30分
 出発してすぐにドカレのカルカに着く。振り返るとガウリサンカールが端正な三角錐の山に姿を変えている。前方にはカン・ナチュゴ(6735m)が見えてくる。ナガオンのロッジのサウニー(女主人)が一緒に上がってくる。ロッジを開けてくれるためだ。

ドカレからのガウリサンカール
 1時間半程歩くとひろがる草原の中に突然巨大な四角いマニ石が立っている。経文が彫られ、タルチョーが立てられている。しばらく行くと左手の岩壁にグルリンボルチェ(菩薩)の絵が描かれている。昼前にはゆっくりナガオンに着くことができる。きょうの昼食は日本から持ってきたちらし寿司だ。
巨大なマニ石
 ナガオン(4183m)はカルカのための村で定住者は居らず、夏だけの村だ。石積みの続く畑や立派な家も多い。背後にはチェキゴ(6257m)、バモンゴ(6400m)、カン・ナチュゴ(6735m)と連なる屏風のような山並みが迫っている。
ナガオンの山並み
 夕日に染まるカン・ナチュゴ

カン・ナチュゴ
11/26ナガオン〜ツォ・ロルパ(4534m)〜ナガオン : 徒歩3時間
 朝方−10℃まで下がった。村はずれで橋を渡り左岸に出る。草原の谷は気持ちがいい道だが大きな岩が転げ落ちた跡が土を削りその先に岩が転がっている。雪の残る氷河のエンド・モレーンを直登すると突然ツォ・ロルパが目の前にひろがった。氷河を溶かした水をたたえた水面は灰色に濁り白い山々を映すことはない。湖の奥にビグフェラ・ゴ・シャール、ビグフェラ・ゴ・ヌプが見える。ナムチェ・バザール〜ターメからテシラプツァ(5705m)を越えるルートはその左手になる。

ツォ・ロルパ
 水位を調整するために建設された水門。ヒマラヤの4580mの山上湖には異常に見える。傷ついた地球のギブスのような気がした。
 ナガオンには2日間滞在した。キャンピング費用(テント、キッチン、ダイニング、ヌードルスープ2)は2300Rs。デレィ マハンゴ(とても高い)

水門と管理小屋
11/27ナガオン〜ドガン : 徒歩4時間30分
 谷筋は日が射し込まない。寒いので走るように下る。ベディンで日本語を話すクライミングガイドを訪ねる。植村直己を知っているという。日本隊がエベレスト初登頂したときのクライミングガイドだった。今でも現役で山に登っている。

ドルチェ・シェルパ
11/28ドガン〜コングル(1430m) : 徒歩5時間30分
 ドガンは行きも帰りもテントはバリバリ。林の中の下りは寒い。シミガオンでロッジのダルバートを食べる。立派なゴンバを見学する。ガウリサンカールが大きく見える。1時間でチェッチェ、さらに1時間歩いてコングルに着いた。トンネル工事が昼夜行われていた。
 

シミガオンの段々畑
11/29コングル〜シンガティ : 徒歩4時間
 ジャガットまで1時間、昼前早くスリドバンに着く。ダルバートを食べて、しばらく下るとバスが待っていた。シンガティまで50Rsというので乗ることにした。埃だらけになりながらバスに揺られた。
 
11/30シンガティ〜カトマンズ : バス11時間
 バスは6時出発。夕方5時カトマンズに帰った。

ロールワリン ツォ・ロルパ
09/11/20→11/30

ネパールトレッキング
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クーンブトレッキングに向かうカトマンズ〜ルクラの飛行機の窓から見える山並みがロールワリン・ヒマールである。あまり訪れる人も少なく、地球温暖化の影響で決壊が心配されるツォ・ロルパの氷河湖も気になっていたので今回訪ねることにした。約50年前周囲の氷河が溶けて池が出来、現在長さ3.5km、幅0.5km、深さ132mの世界最大級の氷河湖に成長している。世界銀行の支援を受けて1998年下流域の19カ所に決壊を知らせる警報装置が、2000年に湖に水門ができ水位を3m下げた。日本の氷河科学者達も調査研究に参加している。

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